ニッケイ新聞 2012年1月17日付け
今年のサンパウロ市市長選に、ブラジル民主社会党(PSDB)のジョゼ・セーラ氏が出馬する可能性が再浮上と14日付フォーリャ紙が報じた。
2010年の大統領選後、2012年のサンパウロ市市長選にとの声に「ノン」と言い続けた同氏に、内外からの圧力が高まってきているからだ。
カサビ市長はセーラ氏が市長時代の副市長で、セーラ氏が州知事選出馬のために退陣後、市長に昇格した後、民主党(DEM)を出て社会民主党(PSD)を結成。PSDBがPSDを抱え込み自党候補で市長選を戦えるのにはセーラ氏のみとの声は高く、同氏の下で副知事を務め、大統領選出馬で退陣後知事となったアルベルト・ゴールドマン氏らも出馬を進言。
セーラ氏は相変わらず「自分は候補ではない」と言っているが、最近は周りの声にも耳を傾け始めたという。
セーラ氏は支持率も高いが拒絶率も高い上、党内ではマリオ・コーバス環境局長ら4人の若手が出馬認定を得るための討論会を展開中だ。今度こそ早めに候補を絞り挙党体制をとらねば、サンパウロ州でのPSDB天下にかげりが出る可能性もある。