ニッケイ新聞 2012年1月20日付け
2月6日に予定されている国内主要3空港の入札が、延期される可能性が出てきた。19日付G1サイトが報じている。
連邦会計検査院(TCU)が入札規定に問題があり、参加できる企業の数が限られ、公正な入札が行われなくなる可能性があると指摘したためで、民間航空監督庁(Anac)が規定を作成し直した場合、2月6日の入札は不可能となる。
民営化のための入札が予定されていたのはサンパウロ州のグアルーリョスとヴィラコッポス、ブラジリアの3空港で、Anacには民間企業からの質問が約1100件寄せられていたが、回答を記したが議事録が期日の13日を過ぎても提出されなかったことも、入札延期の要因となりうる。
TCUの入札規定承認は民営化プロセスに不可欠なだけに、2014年のサッカー・ワールド・カップ、16年のリオ五輪を控え、インフラ整備が急務の時期の入札延期は憂慮されている。
問題点の一つは、外国で空港運営などに参加したことのある航空会社のコンソーシアムへの資本参加率を2%までとした点。草案では1%だったものを政府が引上げたが、それでもTCUには航空会社の参加を制限するとみなされた。
また、空港の運営を担当する企業は落札したコンソーシアムの一員で、これまでに500万人の乗客に対処した経験があることという規定も不満の対象。この条件を満たせるのはブラジル空港インフラ業務公社(Infraero)くらいで、競合性を欠けば公正入札にならないと目された。
入札への関心度の高さはグアルーリョス、ブラジリア、ヴィラコッポスの順で、いずれの空港も新ターミナル開設に資金と時間を割くことが要求される。