ニッケイ新聞 2012年2月2日付け
カサビサンパウロ市長が1月30日、サンパウロ市長選にギリェルメ・アフィフ・ドミンゴスサンパウロ州副知事擁立の方針を固めると共に、労働者党(PT)との連立交渉を行うと発表した事が波紋を呼んでいると1月31日、2月1日付伯字紙が報じている。
カサビ市長が率いる社会民主党(PSD)は、ジョゼ・セーラ元知事が民主社会党(PSDB)候補として立つ場合以外は副に甘んじる意思はないが、PSDBのジェラウド・アウキミン州知事も、自党候補を頭とする陣容を組みたいとの気持ちを変えておらず、折り合いがつかないまま。
PSDがPSDBの最大のライバルであるPTと組む可能性を口にした事は何度もあるが、今回は副知事がPSD候補として名前を出す事を認めた上での発言であったため、31日には州知事もPSDとの連立維持のために最大限の努力をすると発言した。
ただ、14年の大統領選を目指すと明言済みのセーラ氏を担ぎ出すのはPSDもPSDBも余り乗り気ではない上、セーラ氏はPSDBを離脱して大統領選に臨むとの観測まで出始めている。
PTはPSDとの連立に色よい返事をしておらず、アフィフ氏もPSDBとの連立を望んでいるが、州知事は今もPSDB候補を正にとの思いを諦め切れておらず、話し合いは難航しそうだ。