ニッケイ新聞 2012年2月9日付け
フォス・ド・イグアスのセルジオ・マシャド国際関係局長が、ブラジルとの国境に近いパラグアイ領に住むブラジル人農夫達の状況は非常に危険との見解を発表と8日付エスタード紙が報じた。
〃ブラジグアイオス〃と呼ばれるブラジル人農夫が多いアルト・パラナ県では、〃カルペロス〃と呼ばれるパラグアイの土地なし農民がブラジル人農夫達の農園に侵入し、物を荒らしたり家畜を殺したりする事件が増えている。
抗争事件回避のために必要な処置を速やかにとるというフェルナンド・ルゴ大統領の約束後も、ニャクンダイなどの農園に侵入した土地なし農民は居座ったままで、7日付バンジニュースでは新たな侵入が起きた様子も放映された。
現地の報道機関は状況改善というが、マシャド氏が現地の農夫に確認したところによれば、ルゴ大統領の発言以降、ブラジル人農夫に対する脅迫やそれに順ずる行動は増加。
マシャド氏は3日、ブラジルのグレイシー・ホフマン官房長官にも文書を送り、外務省と移民局の速やかな対処を求めたが、7日現在、何の処置もとられていないという。
上院では、民主運動党のロベルト・レキオン氏や民主社会党のアウヴァロ・ジアス氏らが下院とも連絡をとり、現地視察を行う予定だが、具体的な日時は未定だという。