ニッケイ新聞 2012年2月21日付け
ミナス州ベロオリゾンテにあるパンプーリャ・エコロジー公園には、同地百周年事業で造られた日本移民記念館がある。
ニーマイヤーが認可する建築家のデザインで、09年度の州の優良建築に選ばれたようだ。訪れてみたが、何とも不思議な雰囲気だった。
日本国旗と同州旗を模して外壁は白、内壁は真っ赤。円形の建物が、濠にまたがる形で建設されている。中は「瞑想の部屋」だそうで、声は出さず、靴には袋をはめるように言われた。
入ってみるとソファが並べられ、複数の親子連れがくつろいでいた。展示品などは何もない。「これだけ?」と面食らってしまった。
日本とミナスが手を結ぶイメージなのはわかるし、芸術作品としては優れているのだろうと思ったが、一般市民が歴史を知るには事足りない。こういう形の象徴もありなのだろうか?(詩)