コラム　オーリャ！

ニッケイ新聞　２０１２年３月１日付け

　新会館建設を目指す山口県人会。要田武会長は、「高齢者からお金をくれとも言えないし、若い人には家庭がある」と、徴収に踏み切れない心境を語る。
　一方で「やるとなると自腹を切らないと」と、会の出費をこっそり自己負担することも。同県の企業に資金援助を依頼するため、一人で２年間かけ各市からの移民状況をまとめ上げた。仕事を持ちながらも時間と手間をかけ、会長職を務める。
　会員から集めた資金で建設費が賄えるわけではない。しかし僅かでも資金を出すことは、県人会の夢に向けて戦う会長や、役員たちへの一つの協力の仕方だと思う。
　会館建設は重要だが、それが最終目標ではない。会の活性化こそが本来の目的だろう。どうしたら若者が集まりやすいかをじっくり議論してほしい。（阿）