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強盗殺人の1/4は屋内=情緒不安定な未成年も危険

ニッケイ新聞 2012年3月3日付け

 昨年サンパウロ州内で起こった強盗殺人のうち、4件に1人が押し入り強盗で、未成年犯罪も少なくないことがわかった。2日付伯字紙が報じている。
 サンパウロ州の市警の殺人及び人身保護課(DHPP)が1日に発表したデータによると、2011年にサンパウロ州で起こった強盗殺人事件は308件で、253件だった2010年と比べて21・74%増加した。また、11年の強盗殺人事件のうち、26%が被害者の自宅で起きており、「屋内はより安全」という認識を脅かす結果となった。また、殺害された人の79%は男性だった。
 また、強盗殺人の起きた時刻は夜が43%で最も多く、盗まれたものは現金(39%)、自動車(15%)、二輪車(10%)となっている。凶器は拳銃(77%)が圧倒的だ。
 被害者を年齢別に見ると、最も多いのは35〜45歳と45〜55歳の各20%。犯人の方は、17〜25歳が半数以上の58%。12〜17歳の未成年も13%と高い数字となっている。
 また、地区別に見た1年間の強盗殺人事件の増加率は、サンパウロ市14・47%、サンパウロ市を除く都市圏42・31%、内陸部17・6%となっている。
 強盗殺人は犯人と被害者の関係が薄い場合がほとんどで、犯人の特定が難しく、警察としては最も捜査が難しい事件だという。「サンパウロ市のように1100万人の人口だとなおさらだ」とDHPPのルイス・フェルナンド・テイシェイラ課長は語る。強盗殺人事件の解決率は半数以下の48%だが、一般の殺人事件の解決率(州内では30〜40%)よりは高い。
 2012年1月のサンパウロ州での強盗殺人事件は22件で、昨年同月を1件上回っている。