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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2012年3月6日付け

 日本のお偉さんは、中国と韓国に平身低頭し謝罪を好きな方々がわんさといる。そんなところへ「南京虐殺はなかった」と名古屋市の河村たかし市長が発言し話題になっている。南京の幹部が表敬訪問し懇談したときに語ったのだから、この勇気には感嘆するしかない。「減税」を公約に掲げて当選し、名古屋城の天守閣を500億円投じ鉄骨とセメントではなく、木造で再建するとぶち上げたりの奇人ぶりだが、それだけにこの談話には喝采を送りたい▼南京虐殺は、1937年に起きた日本軍による中国軍の兵士と市民を殺害したという事件である。中国では30万人から40万人が殺されたとし、記念館を建設し反日の象徴のようになっているが、こうした中国の主張は捏造であり、事実に反するとしているのが日本である。戦争だったので中国兵を殺してはいるが、市民らを含めた大虐殺はない。この立場は学者らも認めているし、いわば日本の常識なのである▼東京の石原慎太郎知事も、河村市長を強く支持しているし、こうした声は国民一般のものとして受け止めたい。尤も、南京との友好関係を重視して市長発言の取り消しを要求する人もいるけれども、河村市長は重ねて「拒否」し、先週は市議会で共産党市議から強い発言撤回の意見があったが、市長は「大虐殺はありません」としている▼あの尖閣諸島沖で領海侵犯の中国漁船が巡視船に突っ込み衝突したときに船長を逮捕したのだが、菅直人首相らが無罪放免したのに比べれば、草鞋ばきで街頭演説に向かうという河村市長の威勢の良さが庶民人気の源泉というのも頷ける。(遯)