ニッケイ新聞 2012年3月10日付け
燃料輸送のタンク車が止まり、市内全域で燃料危機が起きる中、一旦は規制緩和を考えたカサビサンパウロ市長が強硬な態度をとり続けているのは、身近な助言者の影響とか。8日付エスタード紙によれば、中流階級はマルジナルを順調に走れる事に満足しているからトラック業界への譲歩は不要とのたもうたのは、法律問題担当のクラウジオ・レンボ局長やジョゼ・セーラ元サンパウロ州知事。一度譲歩すれば足元を見られるという事のようだが、スト終結で一番ほっとしたのは自動車で通勤通学の中流階級だったのでは?
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9日朝、サンパウロ市セー広場に舞台が組まれ、警官やパトカーが終結。何事かと尋ねたら、パトカーや消防車の受け渡し式という。「いい事だろ」との問いに「そうだね」と答えて別れたが、アパートやレストランの根こそぎ強盗連発とか警官による暴行事件といった報道がなくなった時初めて意味が認められるのでは…。
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サンパウロ市セントロの市立劇場は、100周年を記念して3年がかりで改修されたが、それと同時に使用料が倍に。結婚式やイベントで貴賓室を使う時は4万レアルから8万レアル、劇団や舞踊団が観客を入れない場合の使用料が6万レアルから12万レアル、観客に入場券を発行した際は売上の40%か8万レアルの料金が50%か10万レアルにアップ。「100年の歴史」という格式が価値を上げてしまったか。