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警官がテイザーガン連射=オーストラリアでブラジル人死亡
ニッケイ新聞 2012年3月21日付け
18日未明、語学研修のためオーストラリアに滞在中のブラジル人青年が、警官にテイザーガンと呼ばれる電撃ショック銃を連射されて死亡と19、20日付伯字紙やサイトが報じている。
死亡したのはサンパウロ市出身のロベルト・ラウディジオさん(21)。英語を学ぶため、昨年7月にサンパウロ・カトリック総合大学を休学し、オーストラリアに渡っていた。
関係者の話によると、ロベルトさんは17日夜から友人達とシドニー市内の店で飲んでいたが、5時過ぎに友人達と別れてタクシーに乗り、現場から数ブロックのところで下車した。
現場には、店員と話しこんだ後、ビスケットを持ち逃げした男がいると通報を受けた警官が6人ほどおり、犯人と間違われて逃走したところ、背後からテイザーガンで撃たれたという。
目撃者によると、ロベルトさんが倒れた後も警官はテイザーガンを数発発射。繰り返された電気ショックで心肺停止を起こしたロベルトさんは、蘇生術を施したが助からなかったという。
現地のブラジル領事館が情報を集めているが、20日朝の時点では詳細な経緯は未発表で、遺族や友人は事実を明かせと強い抗議の声を上げている。
サンパウロ市では友人達が、30日にオーストラリア領事館前にビスケット持参で集まれと、社会ネットワークによる抗議行動の呼びかけを行っている。