ニッケイ新聞 2012年3月28日付け
ブラジル郷土民謡協会の会長として日本民謡の普及に努めた櫻庭喜太郎さんが24日、心臓病と肺炎のためサンタクルス病院で逝去した。翌日夕方葬儀が執り行われ、アラサー墓地に埋葬された。享年93。
1916年、秋田県潟上市天王生まれ。16歳だった33年、あふりか丸で両親と渡伯した。カフェランジアの耕地を経て、マルチノーポリスのフレバノガ植民地で轟青年会会長を務め、40年からモジで野菜作りに携わった。
本門佛立宗日教寺の会長を29年間務め、その間に本堂を落成させた。88年にブラジル郷土民謡協会を創立して以来、24年間会長を務め、全伯民謡大会の優勝者を日本に送るなど日伯間の交流に力を入れた。
日本人としての精神のあり方を熱心に指導し、会員から慕われた。日本郷土民謡協会から功労賞を受賞。
秋田県人会では長年顧問として運営に携わり、02年から2年間会長を務めた。
初七日法要は31日午後3時から日教寺(Rua Ibaragui Nissui, 166, Vila Mariana)で行なわれる。四十九日法要は未定。