ニッケイ新聞 2012年4月19日付け
サンパウロ州立大学(Unesp)の塀に「アフリカの野獣のための割り当てはない」という落書きがされ、人種差別だと物議を醸している。学生組織の一つであるアカデミックセンターの前の塀に落書きがされたのは4月の始め。同大学にはアフリカからの留学生が26人おり、アフリカ文化研究グループの学生や教授と共に警察に届け出た。連警や検察庁と並行し、大学も独自の委員会を作って調査するが、留学生達の間には、いつ襲われるかという恐怖感も芽生えているという。差別はないと言われたブラジルだが…。
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TVカマラが、フェルナンド・エンリッケ・カルドーゾ元大統領の幼少時から在任中までをまとめたドキュメンタリーを作った。1940年代にリオからサンパウロ市に移った頃は、政治家ではなく神父になろうと思っていた事や軍政下の迫害や国外逃亡なども含む番組は19日21時30分から。
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18日に米国で発売されたタイム誌の「世界で影響力のある100人」にブラジルからジウマ大統領、企業家のエイケ・バチスタ氏、ペトロブラスのグラッサ・フォステル総裁の3人が選ばれた。ジウマ大統領は2年連続の選出となる。このリストは政治、経済、スポーツ、文化などあらゆる領域で世界的な影響力を持つ人物を紹介することで毎年世界的に注目度が高い。ちなみに日本からの選出は今年はゼロ。