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心筋梗塞の死者2割減る=新たな方法で的確に診断

ニッケイ新聞 2012年4月21日付け

 サンパウロ市の心臓病院(HCor)が開発したブリッジと呼ばれるプログラムで、心筋梗塞を的確に診断する安くて簡単な方法が効果を上げている。
 20日付フォーリャ紙によると、新しい診断法を統一保健システム(SUS)に加入している病院で試した結果、心筋梗塞による死者が20%ほど減少したという。
 このプロジェクトの結果は、3月に米国のシカゴで開かれた学会でも報告され、米国医師会の機関紙にも掲載された。
 34の病院、1150人の患者を対象にした調査の結果、心筋梗塞の場合に必要な処置や投薬が全て行われたケースは49%のみだったが、新しい診断法を適用した病院では、適切な処置が全て行われた例が67・9%に増えた。
 診断方法はいたって簡単で、心電図の乱れ方から心筋梗塞の有無とその程度を判断するというもの。心電図と血液検査の結果を受け取った看護婦は異常の程度を見た上で医師の診察の順番などを差配し、医師はチェックリストに従って、投薬その他の処置がしやすいよう、患者の手首にレベル毎に決めた色の腕輪をはめる。
 チェックリストを使えば血液検査と心電図で大勢が読み取れるため、救急患者が多くて検査が間に合わないなどの理由で診断が遅れ、適切な処置が取れなかったりする例が18%減り、患者の存命率は20%も改善したという。

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