ニッケイ新聞 2012年4月24日付け
今月18、19日に2588人を対象に行われたダッタフォーリャの調査によると、ジウマ現大統領は、過去の大統領に勝る評価を得ているが、2014年の大統領選候補には、57%がルーラ氏、32%がジウマ大統領を望んでいることがわかった。22日付けフォーリャ紙が報じた。
現政権への評価は、今年1月に実施された調査で59%だった「最良/良い」が、今月の調査では64%に上がり、政権発足から1年3カ月では過去最高。「普通」は29%、「悪い/最悪」は5%、前回調査では各々32%、6%だった。
政権評価での「最良/良い」は、ルーラ政権第1期の同時期で38%、第2期でも55%、フェルナンド・エンリッケ・カルドーゾ政権第1期は30%で、今回の調査はいずれの記録も上回る結果となった。
ダッタフォーリャのマウロ・パウリーノ氏は「現政権が現在の勢いを保てば、次期大統領選候補としての支持率で出たルーラ氏との差が変わる可能性がある」としている。それを裏付けるものとして、ジウマ政権とルーラ政権は「どちらも同程度」と答えた人が57%だった。
また、所得別にみた場合、発足当時は支持率が低かった高所得者層からの支持も17ポイント増の70%に上がった。
また、経済状況について国民が概ね明るい見通しを持っていることも判明。回答者の49%は「(経済は)改善する」と答え、前回の46%を上回った。「変化なし」は34%、「悪化する」は13%だった。
また、現政権の発足当初予想されたインフレの高まりや購買力低下も、逆の結果が出ている。インフレに関しては、物価は上昇と予想する人が昨年7月の51%が、今年1月は46%、今月は41%。購買力が上がると答えた人は昨年7月の33%が1月に41%、今月は45%になった。
しかし、雇用情勢については必ずしも明るい予想はしておらず、失業率が「回復する」との回答は35%、「悪化する」は31%、「変わらない」は29%だった。
一方、個人的な経済状況に関しては62%が「改善する」と答え、昨年7月の54%を上回った。「変化しない」は27%、「悪化する」は8%のみ。これらの数値と比例して政権支持率も上がったのは09年、10年と同様の傾向だ。
また、経済成長への期待は、低収入層や若者、北、北東、中西部の住民に顕著で、国民の48%を占める所得が二最賃以下の人の50%、16〜24歳の若者の58%が国の経済が成長すると回答。現政権への支持基盤の大きさが伺える結果となった。