ニッケイ新聞 2012年4月27日付け
連警の「モンテ・カルロ作戦」で浮上したカルリーニョス・カショエイラ容疑者にまつわる汚職疑惑に関する第1回目の議会調査委員会(CPI)が25日に開かれた。26日付伯字紙が報じている。
委員長はヴィタル・ド・レゴ下院議員(民主運動党:PMDB)だが、第1回目の審議会では、元大統領(1990〜92年)でもあるフェルナンド・コロール上院議員がロベルト・グルジェル国家検察官の招集を提案。
これに対し、労働者党(PT)のジルマル・タット下院リーダーは「CPIの報告担当であるPTのオダイル・クーニャ下院議員が報告内容をまとめるための時間が必要だ」としてコロール委員の要求を却下したが、野党側委員たちは、カショエイラ容疑者逮捕の理由となったヴェガス作戦とモンテ・カルロ作戦関連の書類や、同容疑者の疑惑の会計や銀行書類などの資料を統合することで話をまとめた。
コロール上院議員は1992年に、PCファリアス容疑者を巡るCPIにより大統領の座を追われているが、今回の委員会では「情報漏えいに十分に気をつけないといけない。マスコミに殴り書きされるようだと困る」と、20年前に自身を攻撃したマスコミを牽制する発言も行った。
また、パウロ・テイシェイラ下院議員は、他の委員が独自に調査を進めて「報告者を無意味化させてはいけない」として、調査の権限がクーニャ下院議員にあることを強調した上、CPI内部に第2の委員会を作る可能性を否定した。
第2回のCPIは5月2日の予定で、レゴ委員長は、それまでにグルジェル国家検察官やヴェガス作戦とモンテ・カルロ作戦の担当警部らと会合を持った上、委員会での証言を求める意向だ。