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第45回日本民謡大会=太田信子さんが総合優勝=ブラジル代表として日本へ=180人が自慢の喉競う

ニッケイ新聞 2012年5月5日付け

 ブラジル日本民謡協会(横山正会長)が同協会の創立45周年を記念し、『第45回日本民謡ブラジル大会』を先月29日に宮城県人会館で開催した。出演者も含め約200人が参加した。見事優勝に輝いたサンパウロ民謡保存会の太田信子支部長(75、二世)は、10月18日から4日間、東京の両国国技館で開催される「民謡民舞全国大会・内閣総理大臣賞争奪戦」にブラジル代表として出場する。「民謡を始めてもう20何年になるけど、優勝するなんて思いもしなかった。一生懸命練習して、会代表として頑張りたい」と喜びを語った。今年は遠方アルバレス・マッシャードからも初参加があったほか、プレジデンテ・プルデンテからは約50人が駆けつけたため、大賑わいの一日となった。

 大会は寿年、高年、青壮年、優勝経験のある優勝者の部など全12部門に分かれて開催された。出場者らは法被や着物に身を包み、緊張した面持ちで舞台に登場。尺八、三味線や太鼓の演奏が始まると、きりっと前方を見つめ、1節1節情感を込めながらこぶしを利かせて熱唱した。7人の審査委員は真剣な表情で唄に聞き入った。
 大会の合間にはプ・プルデンテやア・マッシャード、オウリーニョス市から出席した参加者らが踊りや太極拳、合唱などの余興を披露し、更に会場を盛り上げた。
 レジストロで子供に民謡を教えている山口勉さん(69、山口)は、「毎回見に来ているけど、レベルがすごく上がってきた」と感心した様子で舞台を眺めていた。
 横山会長も大会の盛況ぶりを喜び、「今、特にサンパウロ州奥地が民謡に力を入れていて、若い60代が増えている。一昨年は久しぶりに市外から優勝者が出たほど。今日は会場も一杯になった」と話していた。
 プ・プルデンテ市のヴィラ・インドゥストリアル文化体育協会(ACEVI)の竹中文江さん(76、二世)は、「初めて来たけど本当に楽しかった。小さい子供の躾もよく出来ている」と満面の笑顔で語った。
 大会結果は次の通り(敬称略、順位順に3位まで)。
【寿年B】朝賀礼子、善家君子、【寿年A】楢崎志摩子、竹中謙次、田中キヨ、【高年C】佐藤善勝、福留姜子、大川玲子、【高年B】笹谷聖子、吉岡マリア、守屋君子、【高年A】纐纈俊夫、田中アリセ、川野秀雄、【青壮年】草野建壽、田中エレーナ、上地洋子、【少年少女】高橋ひかる、田辺ゆかり、【優勝者D】坂川オノフレ、浜本ふじえ、八巻タツ、【優勝者C】会田郁子、中島光、坂川悦子、【優勝者B】太田信子、芹川三月、小泉政雄、【優勝者A】海藤洋平、大島裕一、川岸貴美子。