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イーリャベーラで強盗団=ATM5台爆破し逃走中

ニッケイ新聞 2012年5月10日付け

 サンパウロ州海岸部北部のイーリャベーラ島で8日、30人ほどの武装した強盗団が銀行に押し入り、現金自動預け払い機(ATM)を爆破させた後、現金を盗んで逃走する事件が起きた。9日付エスタード紙が報じている。
 事件が起きたのは午前3時30分頃からで、まず7人の強盗が軍警基地を襲い、警官を縛りあげて武器や防弾チョッキを盗んだ。その直後、20〜25人の強盗団がモーターボート3隻で桟橋に到着。犯人たちは車に火を付けて通行を困難にした後、二手に分かれてブラデスコと連邦貯蓄銀行を襲撃。ATM五つを爆破し、合計22万6千レアルの現金を盗んで逃走した。犯人たちは午前4時ごろ残橋を離れ、逮捕者は1人もでなかった。
 また、この事件により、警備員のアレッサンドロ・ロペス・メレイロさん(40)が負傷した。メレイロさんは現場から数メートル離れたところにあるホテルの警備員で、爆発音を聞いて車で近づいてみたところを犯人グループに目撃された。メレイロさんは猛スピードで逃げたが銃撃され、フロントガラスやバックミラーの破片で頭を負傷した。タイヤもパンクしたが何とか逃げおおせた。
 イーリャベーラ島での襲撃事件は2009年以降5度目で、10年10月には宝石店、11年3月に洋品店と時計店が強盗団に襲われる事件が起こったが、銀行のATMを狙った事件は今回がはじめてだった。
 イーリャベーラ島は静かな島として知られていたが、近年は窃盗などの犯罪が増えていた。また、この事件のように襲撃犯が桟橋から船で逃げるケースが目立つが、軍警には犯人追跡用の船が配備されていない。
 軍警は現在、防犯カメラなどの映像から犯人の身元を割り出し中で、連邦警察も追跡の準備を進めている。

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