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干ばつと洪水が同居する=バイーアの3市異常事態に

ニッケイ新聞 2012年5月10日付け

 バイーア州内を流れるサンフランシスコ川流域では、同じ町の中で干ばつと洪水が同居するという特殊な現象が起きていると9日付G1サイトが伝えた。
 同州では北東伯を襲っている干ばつの影響で水不足に悩まされている自治体が多く、9日現在、228市が干ばつによる非常事態宣言中。サンフランシスコ川流域のムケン・デ・サンフランシスコ、モルパラー、イボチラマの3市も、1月に非常事態宣言を行った。
 ところが、サンフランシスコ川がミナス州に水源を発しているため、ミナス州での雨の影響でサンフランシスコ川の増水が起き、一滴の雨も降らないのに洪水が発生している。
 ミナス州での雨によるサンフランシスコ川の増水は11年末から起き、3600平方キロのムケン・デ・サンフランシスコ市の場合、ラ・ニーニャで起きた干ばつで灌漑用水なども不足する地域が広がる一方、川沿いの地域では洪水の被害を受けた人々がいる。
 特に大変なのは川岸から5キロ以内に住む人々で、水道設備がないために飲み水の確保が困難な上に洪水という異常事態に見舞われた。同市では9割が農業に従事しており、洪水で被害を受けたトウモロコシや綿、フェイジョンなどは、水が引いてから作付けしても干ばつで育たないという。