ニッケイ新聞 2012年5月15日付け
サッカーサンパウロ州選手権の決勝第2試合が13日にサンパウロ市モルンビー・スタジアムで行われ、サントスFCが4—2でグアラニを下した。ペレ在籍時以来の3連覇を果し、黄金時代の再来を予感させていると14日付伯字紙が報じている。
6日に行われた決勝第1試合を3—0で下して優位に立っていたサントスだが、前半は守備の乱れも目立ち、2点を入れたものの、グアラニにも2点を奪われ、16分までに2対2となったまま後半に突入した。
しかし、均衡を破ったのはこの日もネイマールだった。後半26分、中盤から自らドリブルでグアラニのディフェンス陣をかわし、ペナルティ・エリア付近からゴール左側にいたフアンにパス。フアンがシュートを狙うと見せかけてバックパスすると、ゴールエリア前中央からネイマールがこの日2点目、今回のサンパウロ州選手権で最多の20点目のゴールを決め、詰め掛けた5万2千749人の大観衆を沸かせた。また、先制点、ダメ押しの4点目を奪ったもうひとりのフォワード、アラン・カルデッキの活躍も目立った。
サンパウロ州選手権での3連覇は、ペレを擁していた時のサントスが達成した1969年以来で、ペレの時代の1960〜62年と67〜69年に次ぐ3回目の3連覇はサンパウロ州初の快挙。優勝回数も20回で、サンパウロFCに並んだ。コリンチャンスの26回、パルメイラスの22回にはまだ及んでいないが、ネイマール、ガンソなどの主力がまだ若いから、このまま行くと追いつく日も遠くはなさそうだ。
今回の優勝について、ムリシー・ラマーリョ監督は、「私は幼い頃、ペレの、サントスの試合を見たくてモルンビー・スタジアムに足を運んだものだが、あの頃の感じがまた戻ってきた。今やサントス市民でなくとも、みんながサントスの試合を見たがっている」と語り、ガンソも「ペレの時代のチームと全てが少し似ている気がする」と語っている。
だが、チームはこれで満足はしていない。監督は、「もう意識はヴェレス・サルスフィエルドだ」と、17日にリベルタドーレス杯準々決勝で当たるチームに注意を向け、ガンソも「ちょっと勝っただけではファンは満足しない。もっと勝って行かないと」と発言。リベルタドーレス杯、国内リーグも優勝して、チーム創立100周年を祝いたいとしている。
また、13日には他の州でも決勝が行われ、リオ州ではフルミネンセ、南大河州ではインテルナシオナル、ミナス・ジェライス州ではアトレチコMG、パラナ州ではコリチーバ、サンタカタリーナ州ではアヴァイ、バイーア州ではバイーア、ペルナンブーコ州ではサンタクルス、ゴイアス州ではゴイアス、パライバ州はカンピネンセ、パラー州はカメターがそれぞれ優勝した。