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ブラジル北部の国境警備強化=違法な滑走路空から爆破

ニッケイ新聞 2012年5月18日付け

 2週間にわたって展開された、ブラジル北部の国境監視作戦〃アガタ4〃が17日で終了と同日付エスタード紙が報じた。
 陸軍4078人、海軍3311人、空軍1037人を導入した作戦は、ベネズエラ、スリナム、ガイアナ、仏領ギアナとの国境5200キロの警備を強化するためで、先住民保護区内の不法な滑走路10本とヤノマニ族居住地での不法な金採掘場を発見、精製前のコカ25キロも押収した。
 950平米のはしけを利用した野戦病院は川沿いの住民2500人の診察や治療も行い、現地を視察したミシェル・テメル副大統領も、はしけを使った野戦病院は、今後もアマゾンでの医療活動手段として残す可能性を示唆した。
 先住民保護区内の不法な滑走路は不法採掘した貴金属の持ち出しや麻薬取引などに悪用される可能性があり、ロライマ州カトリマニ川沿いにあった金の採掘場では連警が7人を逮捕、食料や燃料などの輸送に使われていた300メートルの滑走路は空爆し、使用不可とした。カトリマニ川は、金精製で使う水銀で汚染されていたという。