ニッケイ新聞 2012年6月21日付け
これも一つの帰伯デカセギの末路—? ビリグイに住む72歳男性宅に侵入して射殺された、山口マルセーロ容疑者。おそらくデカセギ帰りだったのだろう。窃盗で一度逮捕歴もあり、金融危機後に帰国して仕事がなく、生活苦から常習化していたのかもしれない。弱冠37歳、まだまだやり直しのきく年齢だったのに—と思うと本当にやりきれない。本面で掲載中の連載ではさまざまな元デカセギを紹介しているが、彼の場合は最も不幸なケースといえるだろう。
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「最近、青年部の間で『自分たちがやらなきゃ』という意識が高まっている」と頃末アンドレ芸能委員長。始めは協力を呼びかけられて参加を始めた『コロニア芸能祭』だが、その後も自主的・積極的に運営に取り組む様子に、楠本留巳芸能副委員長も「舞台の準備もすごく速くなって本当に感謝。もう任せられるくらい」と嬉しそう。青年らは文協に限らず、こどものそのなど福祉4団体でも活動しているとか。
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山口ロータリークラブの依頼で、米の購入を担当した山口県人会の伊藤紀美子事務局長は「希望の家に寄付すると言うと、店の方も安くしてくれる。トラックでの無償の輸送を名乗り出てくれる人もおり、この国には寄付の精神が根付いていると思う」と話す。要田会長も「意義のある活動に携われているのは嬉しい。これからも長く続けていければ」と晴れ晴れとした表情。