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ニッケイ新聞 2012年6月22日付け

 宮城県女川町で被災した、サンパウロ市在住の与儀イウトンさん。彼の体験は今年4月11日の本紙7面で紹介したが、その後読売新聞の元特派員から「取り上げたいので連絡先を」との問い合わせがあった。その後6月12日、同紙社会面で「ブラジル発震災体験 津波の猛威 助け合いの心伝えたい」という見出しで大きく取り上げられている。イウトンさんの体験と思いが日本の人にも広く伝わったと思うと、嬉しい限りだ。
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 『大アマゾンを翔る』の著者である大野義明氏が執筆を思い立ったのは、親しい友人で今年亡くなった杉本有朋氏の著書『ガリンペイロ体験記』の影響が大だったという。移民も高齢になってきた。記録を残して欲しいところだが、自身の経験を取るに足らないものだと思っている人も多い。こうした体験談の発刊がさらに続いて欲しいところ。ちなみに『ガリンペイロ体験記』は本紙6面で掲載中。編集部で販売(60レ)もしている。
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 ソフトクリームのようなこんもりした泡が特徴の沖縄ぶくぶく茶。当地にもぶくぶく茶道ブラジル支部があるが、瀬名波美恵子支部長によれば「習いたい人は一杯いるけど、仕事をしていて手が回らないから教室は開いていない」。文化継承を目的に、支部長と他2人の若者で行事の折に手前を披露している。しかし参加者呼び込みに苦労する団体も多々ある中、ちょっと勿体ない話。