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サンパウロ市=ショッピングで問題噴出=イジエノポリスに秘密の階=多額の罰金抱える場所も

ニッケイ新聞 2012年6月23日付け

 サンパウロ市のショッピングで問題が相次ぎ、22日付伯字紙には四つのショッピングについての記事が掲載された。
 100軒を超える不動産の不正購入疑惑のあるサンパウロ市建設許可課(Aprov)元課長のウサイン・アレフ・サアブ氏がショッピング建設で賄賂を受け取っていると、ショッピングの管理を担う多国籍企業ブルックフィールド子会社のダニエラ・ゴンザレス元理事が告発したことは15日付本紙でも報じた。さらに、22日付エスタード紙は、ダニエラ氏が収賄疑惑を指摘したショッピング・イジエノポリスについて検察局が新たな疑惑を発見したと報じている。
 それによると、2010年に増築されたイジエノポリスの新館には2千平米以上の〃秘密の階〃があるという。この階は螺旋階段で上ると入れないが非常階段はつながっており、エレベーターでも〃TE〃というボタンで表示されているがシールで隠されて一般には見えないという。旧館の食事エリアと同じ高さにあるという秘密の階は、電気はついているものの店は入っておらず、建設許可も下りていない。
 この件を検察局に告発したのもダニエラ氏で、証言によると同ショッピングの建設費用は総額2億レアルだが、内400万レアルは公的機関の職員への賄賂で、アレフ氏には100万レアル、緑と環境局元局長のエドゥアルド・ジョルジュ氏には20万レアルが払われたという。ジョルジュ氏は建設時の木の移動を許可した際に収賄を行ったと言われているが、カサビ市長は21日、その証言を「全く信用できない」と否定した。
 エスタード紙は、11年11月に市東部で開業したショッピング・モオカ・プラザは、建築基準(Habite—Se)を満たしてない上に交通問題にも対処しなかったなどの理由で20万5千レアルの罰金が科され、必要書類が揃わなければ閉鎖の危機にある上、ショッピングの駐車場はアレフ氏の子供たちと兄弟の名義になっているが、実際はアレフ氏のものとも報じている。
 一方、フォーリャ紙は、市中央部のショッピング・パウリスタでは、駐車場と洗車場が無許可営業で42万7800レアルの罰金をかけられ、駐車場の収容数不足などの問題で市から営業停止を迫られていると報じた。ここにもアレフ氏らが関与している。
 またフォーリャ氏は、市南部のショッピングJKイグアテミが22日からオープンすることも報じているが、ここも交通問題やHabite—Seによる許可の問題で開業が延期されていた。