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サンパウロ市市長選=セーラとシャリッタ立候補=共にハダジを痛烈に批判

ニッケイ新聞 2012年6月26日付け

 ジョゼ・セーラ氏(民主社会党:PSDB)とガブリエル・シャリッタ氏(民主運動党:PMDB)が24日、サンパウロ市市長選挙への立候補を正式に表明した。25日付伯字紙が報じている。
 セーラ氏は、サンパウロ市南部のイビラプエラ体育館で立候補の所信表明を行った。セーラ氏は「私がここにいるのは政治ごっこのためでも市長の仕事がどんなものか試すためでもなく、サンパウロ市を前進させるためです」と語り、2010年の大統領選に敗れた際の「これまでずっと大統領になるための準備をしてきた」という言葉を取り消すように、「私の夢はまた市長に戻ること」と強調した。
 セーラ氏は、労働者党(PT)から立候補するフェルナンド・ハダジ氏の「新時代に新人材」というスローガンに対し、「若いか年寄りか、人種がどうだとかいうのは全て偏見に過ぎない」と批判し、「経験は美徳」と自らの政治経験の豊富さをアピールした。また、支持を受けているカサビ現市長の市政をほめた。
 一方、シャリッタ氏は、敬虔なカトリック教徒であることを印象付けるべくミサに参加した後に、サンパウロ市中央部のセー広場でPMDB党首のミシェル・テメル副大統領と共に立候補の表明を行った。会場には「彼(シャリッタ)は有言実行の男。シャリッタは100%サンパウロ」とのキャッチフレーズが鳴り響いたが、これはセーラ氏が2006年にキャンペーンでの発言を撤回してわずか1年強でサンパウロ市市長を降り、サンパウロ州知事に立候補したことへの揶揄を伺わせた。また、シャリッタ氏自身は演説の中で「私は信仰と敬意と正しい政治同盟の候補者です」と語り、PTが長年の政敵だったマルフ元市長(進歩党・PP)と同盟を結んだことを揶揄する形でハダジ氏を批判した。