ニッケイ新聞 2012年7月7日付け
第26回ブラジル生長の家全国大会が1日(日)午前8時から午後4時まで、サンパウロ市内のアニェンビー国際会議場で開かれた。全伯から2750人が参加、『全ては神と一体』をテーマに5人の講師が講話し、3人の伝道員が体験談を語った。
午前7時半、聖北第一教化支部の尾崎数幸講師が谷口雅春先生の「人間は神の最高の自己実現である」と唱え、聖経『甘露の法雨』を朗々と読誦した。その後、聖北第一教化支部の太鼓グループ『燕』20人が魂を打つ和太鼓を演奏した。聖歌『ああ、わが神よ』を斉唱して、午前9時から開会式が始まった。
大聖旗、連合旗はじめ旗手約50人が入場し、舞台に上がって整列、会場全体で『君が代』、『ブラジル国歌』が斉唱された。大会参加者の多い支部を表彰する団体賞は1位にサンパウロ市第1教化支部、2位にパウリスタ第1教化支部、3位にソロカバナ第1教化支部が受賞した。
生長の家ブラジル伝道本部副理事長の寺前継雄講師は「ブラジルの生長の家が伸びた理由は、夢をもって立ったからだ。リーダーが夢を持って立ち上がり、病気を治したから、多くのブラジル人が集まった。愛をもって人を救おうとした昔のリーダーに、感謝を捧げ喜びを発現しましょう」と開会のあいさつをした。
「全国大会へ ようこそ」= 生長の家ブラジル伝道本部理事長 村上真理枝
合掌、ありがとうございます。
日本で宿泊したある旅館で頂いた資料に、「人の集まる十の法則」と題して次のことが書いてありました。
①人は、人が集まる所へ集まる。
②人は、快適な所へ集まる。
③人は、噂になっている所へ集まる。
④人は、夢の見られる所へ集まる。
⑤人は、良い物が集まる所へ集まる。
⑥人は、満足の得られる所へ集まる。
⑦人は、自分のためになる所へ集まる。
⑧人は、感動を求めて集まる。
⑨人は、情熱ある人を求めて集まる。
⑩人は、人の心を求めて集まる。
生長の家の全国大会はまさにこの10カ条のすべてを完璧に満たす最高の行事であり、しかも私たちの魂を愛と喜びと感謝で満たし、「生まれてきて本当によかった!」と心から感じさせるすばらしい行事であります。本大会開催に携わってくださいました全国教化支部の幹部の皆様に衷心より感謝申し上げます!
【佐藤エレオノル講師】=『自然尊重は平和への道』と題して講話
アフリカのサハラ砂漠が広がったことにより、カリブ海に浮かぶ島トリニダード・トバゴの子どもたちにぜんそくが増えている。米国のオレゴン州で魚が取れなくなったのは、同州海域の海水温度が1度上がって、プランクトンが40年間で80%減少したからである。人間が排出する二酸化炭素によって温室効果が上がり、気温が上昇したためである。人類は生活スタイルを改め、環境保全によって、平和を築いていかなければならない。ブラジルの原始林は全体の12%となった。2万人の人口がいたイースター島は、木を切り過ぎて食物が無くなり、住民は人食い人種となってしまった。人口は2000人となり、観光地として生きている。
アフリカ人女性初の2004年度ノーベル平和賞受賞者ケニア人ワンガリ・マータイさんは、1977年に7本の木の植樹から始め、90万人の女性に呼びかけ4700万本を植林した。砂漠を緑化しただけでなく、強権的政治から民主的政治に無血革命が実現した。2005年に訪日し、「もったいない」という言葉を発見し、世界に発信した。漢字を当てると「物体無い」と書く。物体ではなく、物体は神からもらったものという教えである。
【向芳夫本部講師】=『人生の価値と云うこと』のテーマで講和
「生命の無数の杯の中に、ただ一杯のみ本当に完全なるコクテルがある」。真の自己を発見せよ。自分を掘り起こさなければならない。発掘しただけしか、現象には現れない。
日本の企業家で第一人者と言われる稲盛和夫氏は講演会で「100%達成する」と言ったら、会場からばかにするような笑い声が起こった。そこで稲盛氏は「達成するまでやる」と宣言した。自己の内に無限にして完全円満なる神性を有することを知る。
【松崎広子講師】=『愛あるところに成功がある』というテーマで講話
古来の日本では愛という言葉は使わずに、「産巣日(むすび)」と言い、非常に深い意味を持っている。「1人1日のうちに8億4000の想いあり」と中国の善導大師は言う。
高知県中村市(現・四万十市)の奥村ひさおさんはジャンボタニシの養殖をしており、水の汚染によって半数のタニシが死んだ。共同経営者を実相することにより回復したが、今度はネズミの被害に遭ったので、ネズミがいなくなるように念じて書いた紙を田に入れるとネズミがいなくなった。天下無敵となるには大力量があると自覚し、「人間神の子、無限力」と知って成功するものだ。百錬千磨し練成することによって、神と調和しなければならない。事業や経済的な成功だけでなく、多くの人のためになる事業を起こす、すばらしい成功もある。
【村上真理枝本部講師】=『無限に伸びるすばらしい自分』と題して講話
草、木、花、生命あるものは何でも伸びる。昨年、夫と訪日、墓参して200人の先祖の名前をもらってきた。長崎で、原爆が落ちて焼け、10年後に芽が出てきたという木を見て来た。「根性を出す」ことによって、隠された力が引っ張り出される。
谷口雅春先生は、神を悟った時、病気を治す力が出てきたとおっしゃっている。「言葉の創化力を駆使して、大自在の境に達し得ることを信ず」。何の努力もせず、根性も持たずに偉くなった人は一人もいない。「神の子、無限力」きっと良くなると、自分に言い聞かせる。言葉は神の力を持つ。
【高橋成雄伝道員】=パラー教化支部の伝道員=体験談を披露
1967年1月18日、16歳だった時、父が元従業員2人にナイフで刺殺された。私は復讐を誓い、友達付き合いも止め、貝のように無口になった。父の墓の前でだけは「いい人間、真面目な人間になります」と言って合掌した。
30年して2人は出獄した。待ちに待った復讐の機会がやって来た。そんな時、イビウーナの練成道場に旅行気分で行き、言われるままに「おとうさん、おかあさん、ありがとうございます」と繰り返した。すると、急に体が軽くなり、夜空を見上げると、悠久の宇宙に無数の星が輝いていた。私は2人を許すことができたのです。
【小野寺フェルナンド本部講師補】=『万物の背後に神を見る生活』と題して講話
オゾン層によって、宇宙からやってくる有害な物から人間は守られている。人間は地球によって生かされている。
人間は肉体ではないから、人間の命は永遠に死なない。人間は一時的に肉体の姿を現して、この地上に入学する。地球学校の制服が肉体だと考えられる。自然はゆとりを持って、因果関係を教えてくれる。人間はあまりにも今まで地球の生物や水や空気を傷つけてきた。
【中川しげる伝道員】=パウリスタ第1教化支部の伝道員=経験談を披露
学費を稼ぐため日本へ出稼ぎに行き、1997年に国家公務員試験に合格、マリリアの税務署で働いている。マリリアの子供会に出席するようになり、生命の教育を学んでいる。その結果、人前で話すことが怖くなくなった。精神的に向上することが大切と教えられ、人類光明化運動の輪を広げて参ります。
【萬屋あゆみ伝道員】=パウリスタ第1教化支部の伝道員=体験談を語る
2001年8月、自家用車で家族全員がバストスからボツカツに向かっていた。途中、車の事故に遭い天命を全うして夫と長女が亡くなった。葬式の場で、私の子どもとして生まれてきてくれて「有り難う」と長女に言い、母子3人で生きていく決心をした。
イビウーナの見真会で研修した長男は今年、メキシコ野球大会に出場し、将来は甲子園に行くと頑張っている。バストスに会員7人で白鳩会をつくり、ご恩返ししていくつもりである。