ニッケイ新聞 2012年7月11日付け
大サンパウロ市圏の地下鉄では2016年までに55駅が増設される予定だが、うち9駅は〃小型駅〃となる見込みであることがわかった。10日付エスタード紙が報じている。
小型駅が設置されるのは、現在2号線の終点で南部のヴィラ・プルデンテ駅から東のシダーデ・チラデンテス駅までの拡張部分、南部のジャバクアラ駅からコンゴーニャス空港を経てモルンビーに延びる17号線、南部のタマンドゥアテイ駅からABC地区に伸びる18号線のモノレール使用路線だ。小型駅は、2号線がジェキリサー、イグアテミ、カミロ・ハダジの3駅、17号線がエスタジオ・ド・モルンビ、パナンビー、ヴィラ・コルデイロの3駅、18号線がフンダサオン・サントアンドレ、ジャウマ・ヅットラ、カピトン・カーザの3駅。
小型駅は1日の利用客を5千人と見積もっているが、これは現在のサンパウロ市地下鉄で利用者が最も少ない2号線シャッカラ・クラビン駅の利用客とほぼ同数。州政府は、これらの線の利用者は従来の路線より少ないとみてモノレール導入を決めた。モノレールの収容人数は通常の地下鉄車両(2千人)の半分だが、建設費用が安く、工事も速い。地下鉄公社企画主任のアルベルト・エピファニ氏によると、利用客数は2007年の調査を元に試算したという。
だが、モノレール開通に魅力を感じる利用者が増え、小型駅の設置が計算違いとなる可能性があることもエピファニ氏は指摘する。同氏は特に、人口増加が見込まれる東部に拡張する2号線でそれが起きうるとの考えを示している。実際、1970〜80年代に建設された1号線サンジョアキン駅やコンセイソン駅、3号線アニャンガバウー駅のように、建設当時と比べて飛躍的に利用客数が増えた駅も存在する。