ニッケイ新聞 2012年7月13日付け
サンパウロ総合大学(USP)サンパウロ市キャンパスの歯学部と学部間協定を結ぶ岡山大学病院の浅海淳一・歯科放射線・口腔診断科長(54、愛媛)と柳文修・同科講師(43、兵庫)が先月22日に来伯、リベイロン・プレット同大キャンパスとも協定を結ぶ交渉を進めた。9月末には協定成立する見込みだ。
岡山大はアジアを中心に北米、欧州などおよそ15カ国と提携している。USPサンパウロ市キャンパスとは1986年に協定が結ばれ、共同研究や技術交換、大学院生や教授、技術者の交流を行なってきた。
日本政府が大学の国際交流を奨励していることから「さらに関係を密にし、学生の交流も始めたい」とリ・プレットキャンパスとの協定を進めることになった。
二人はイグアス、ペルーであった学会に参加後、サンパウロ市を訪問。USPが半年前から共同でプロジェクトを行なうサンタ・クルス病院も視察した。
3度目の来伯となる浅海科長は「ブラジルは遠いし言葉の壁がある。治安が悪いイメージもあって中々来る人がいないけど、もっとブラジルのことを知ってもらって来るように勧めたい」と話し、柳講師は「日本は皆ほぼ同じ医療が受けられるけど、こちらは色々な制約があって医療が不平等だと思った」と初来伯の印象を語った。
USPの斉藤恵美子・歯学部レントゲン科准教授は「これからますます多くの人が加わり、交流が深まれば」と今後の発展に期待を寄せていた。