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まだ続く国家公務員のスト=大学の授業2カ月停止=部品届かず休業の企業も=国民も忍耐強いられる

ニッケイ新聞 2012年7月19日付け

 連邦大学の教師達がストに入ってから2カ月以上など、国家公務員のストが長期化し、様々なところに影響が出ている。

 連邦大学教師のストが2カ月以上となり、学生達にもあせりの色が出てきた、国税庁職員が規定通りに輸出入品のチェックを行うようになった事などで物流が滞り、商品が届かない店や休業を余儀なくされる企業も出るなど、国家公務員のストが国民生活にも様々な影響を及ぼしている。
 道路警察より低いとされる給与の調整や教授となるまでの段階見直しなどを求めた連邦大学教師のストは、17日で丸2カ月となったが、ミリアン・ベルキオル企画相とアロイジオ・メルカダンテ教育相が13日に提示した最高40%の給与調整案は、インフレによる損失分も取り戻せないなどの理由で拒否する大学が続出と17日、18日付ブラジルメディアが報道。合意までにはしばらく時間がかかりそうだ。
 大学教師や国立研究所の研究者らのストの影響は、大学や国立高校の授業の一部または完全な停止や大学付属病院や研究所の機能停止などの形で表れ、大学受験や入社試験に受かっても卒業できるかと懸念する学生や、大学病院での診察や手術をキャンセルされた患者らは行き場のない怒りや不安を抱えている。
 30%余りの給与調整を要求する国税庁職員が6月18日に始めた、輸出入の品と書類の全てを規定通りにチェックする〃オペラッソン・パドロン〃は、ストではないものの、輸入品の税関通過に最低4〜5日かかるようになり影響大だ。
 14日付エスタード紙によれば、通関遅れの影響が大きいのは、輸入部品の在庫が少ない電子電気機器製造業で、アマゾナス州マナウスでは集団休暇を余儀なくされた企業も出ている。
 現在のところ、輸入部品の在庫が比較的多い電子レンジやエアコン、バイクの製造には影響がないというが、電子電気機器関係では、8月の父の日商戦用の品の調達が間に合わなくなる可能性もある。マナウスの工業地区の損失額は、売上総額の10%(1日2500万レアル)に上る。
 国税庁職員同様、輸入品の物流に影響を与えているのは国家衛生監督庁(Anvisa)職員のストで、空港や港で止められている商品を待つ商店や消費者には、忍耐の2文字があるのみだ。
 18日付エスタード紙によれば、平均30%の給与調整を求めてスト中の国の機関は約30。13日に提示された連邦大学教師の給与調整案で増える国庫負担は3年で39億レアルで、政府の経済スタッフは、国内総生産の3・1%の基礎収支黒字という目標達成のためには人件費の支出抑制は不可欠で、大学教師の給与調整も13日の案が上限と発言。ここ数年で初任給がインフレ+55%値上げされた国税庁職員の給与調整はなおのこと難しくなりそうだ。