ニッケイ新聞 2012年7月19日付け
ブラジル剣道連盟が伯社会への普及に本格的に乗り出した。学校にクラブ設置の呼びかけや、貧民街での教室開設に向けて準備が進んでいる。剣道人口の減少に歯止めをかけること、子供の教育に貢献することが目的だ。
蛯原忠男連盟会長によれば、今まで「そんな所に教えても無駄。お金も掛かる」「ブラジル人に剣道精神は分からない」と反対の声が多かった。発起人の蛯原さんが会長に就任したことが実現への後押しとなったようだ。
日本文化の担い手の減少は、どの団体にとっても大きな課題だ。祭りやイベントなど一過性のものだけでなく、担い手となる非日系人を育てることは、どの団体も遅かれ早かれ踏まざるを得ないステップなのかもしれない。同連盟の事業が軌道に乗れば、他団体にとっても有効なモデルとなるかも。(阿)