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サンパウロ州医学生に検定義務化=不合格者でも開業は可能

ニッケイ新聞 2012年7月26日付け

 サンパウロ州の医学生は最終学年にサンパウロ州地方医師協議会(Cremesp)が行う試験を受ける事が今年から義務化されると、24、25日付エスタード紙が報じた。
 医師としての基礎知識を習得しているか否かを判定するための試験は7年前に導入されたが、受験は任意で、サンパウロ総合大学(USP)やカンピーナス大学などの学生は不参加。昨年の試験では、基礎知識に欠けると判断された受験生が42%に上った。
 医師協議会は、基礎的な診断力や薬の知識さえない学生が多い事を重く見、医学部の教育内容や格差是正のためにも試験の義務化を提唱。USPなどの州立大学3校と連邦大学(UnifespとUFSCar)も義務化賛同の意向を表明したため、11月11日の試験から義務化される。
 選択肢型の試験である事や不合格でも医師として開業できるという医師協議会の方針に疑問を呈する人もおり、複数学年での受験や全国的な検定試験への移行も検討課題だ。現時点では全国化は無理で、サンパウロ州内の医学部最終学年生と卒業生全員を対象の試験は、公衆衛生や小児科などの基礎9分野で選択肢型の120問という従来の形を踏襲する予定のようだ。