ニッケイ新聞 2012年8月3日付け
ロンドン五輪6日目の2日、女子柔道78キロ級でマイラ・アギアルが銅メダルを獲得し、ブラジルに5日ぶりのメダルをもたらした。2日付伯字紙サイトが報じている。
弱冠20歳ながら世界ランキング1位で、大会前から優勝候補の最右翼とみなされていたマイラは2回戦から登場。チュニジアのハナ・マレジニに技あり二つ、準々決勝もポーランドのダリア・ポゴルツェレクに崩れ横四方固めで一本勝ちし、準決勝に進出した。
準決勝の相手は、2010年の柔道世界選手権決勝で負け、今大会最大の難敵であった米国のケイラ・ハリソン。マイラは相手の体勢を崩そうと試みたがポイントに結びつけられず、試合終了1分前に有効を奪われた上、終了間際に腕ひしぎ十字固めで一本負け。マイラは銅メダルをかけ3位決定戦に回った。
3位決定戦の相手は敗者復活戦を勝ち上がってきたオランダのマリンド・フェルケルク。2009年の柔道世界選手権の覇者で油断できない相手だったが、マイラは準決勝敗退のショックを引きずることなく優位に試合を運び、3分36秒に小外刈りで一本を決め銅メダルを獲得した。
「準決勝で負けたときは泣きたくなったけど、アウレリオ(・ミゲル。ソウル五輪95キロ級金メダリスト)とレアンドロ(・ギリェイロ。今大会男子柔道78キロ級代表)に〃メダル取って帰るぞ〃と言われてふっきれた」とマイラは試合終了後に語った。同種目優勝はケイラだった。
マイラの銅は今大会のブラジル四つ目のメダルで、柔道では女子48キロ級金のサラ・メネゼス、男子60キロ級銅のフェリペ・キタダイに次ぐ三つ目。郷里の南大河州ポルト・アレグレはマイラの銅獲得で歓喜に沸いた。友人たちは柔道着を描いたケーキを作り、3日に21歳となるマイラの誕生日と勝利を祝福した。