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肥満治療に他の薬流用=癲癇や糖尿病の治療薬も
ニッケイ新聞 2012年8月7日付け
国家衛生監督庁(Anvisa)が肥満治療薬のアンフェタミン使用を禁じた後、癲癇(てんかん)や糖尿病の治療薬の使用量が増えたと5日付エスタード紙が報じた。
アンフェタミンは合成覚せい剤の一種で、注意欠陥多動性障害などの治療にも使われるが、国民の約半数が適正体重を超える国での同薬の使用禁止で、シビトラミンやオルリスタットという公認薬で痩せられない人が、癲癇や糖尿病治療薬を流用しているという。
トピラマートやメトホルミンなど4種の薬は体重抑制効果があると聞いた患者の要請を断りきれない医師が処方箋を出しているようだが、肥満治療に使った場合の効果や安全性は未確認で、衛生監督庁でも同目的の使用は認可していない。専門家は、癲癇や糖尿病の薬では思った効果が出ない事も多く、副作用もあるので安易な使用を避けるよう呼びかけている。