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待ち時間に2時間30分=サンパウロ市で大型展覧会ブーム

ニッケイ新聞 2012年8月23日付け

 サンパウロ市の美術館で、世界の美術史に残る画家の展覧会が相次ぎ、大盛況を見せている。22日付エスタード紙が報じている。
 サンパウロ美術館(MASP)では2日から、イタリアのバロック絵画の先駆者、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571—1610)の展覧会を開催中。代表作「メデューサの首」(1596年)などカラヴァッジオの作品7点と、彼に影響を受けたジェンティレスキ親子(父オラツィオと娘アルテミジア)の作品を集めた展覧会はオープン以来、MASPの1日あたりの動員を50%引き上げるほど盛況だ。
 21日の火曜日は、MASPが入場を無料にすることもあって長蛇の列ができ、閲覧できるまでの待ち時間は2時間30分。学校の課題で来た17歳の女子高生が「2時間半待った甲斐はあったわ。課題じゃなくても来てたはずよ」と語るように、観客たちからの反響も大きい。展覧会は9月30日まで行われる。
 また、この日MASPに並んだ男性によると、ブラジル銀行文化センター(CCBB)で開催中の「オルセー美術館近代パリ絵画展」にも同様の行列ができている。こちらはパリのオルセー美術館所蔵の19世紀の印象派の名作85点を展示しており、ドガ、マネ、モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、ピカソ、セザンヌ、ロートレックなどの作品を10月7日まで楽しめる。
 また、20世紀の近代建築の大家、フランスのル・コルビジェの残した未発表のスケッチを集めた展覧会は、コンソラソン近くのマリア・アントニア・センターできょうから開催。この展覧会はル・コルビジェがラ米を訪れた際に描いたスケッチを集めたもので、サンパウロ市やリオを訪れた際に描いたブラジル文化にとって貴重なものも多いため、話題を呼びそうだ。

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