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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2012年8月25日付け

 「今の日本人は腰抜け。平和ボケして何も考えてない。政治家が駄目というが、それを選ぶのは国民だろう」。頻発する領土問題やいじめ自殺事件などを受け、ある一世からご説教を賜った。
 現地で暮らして実情を知るわけでもないのに、報道される一部の情報だけで否定されるのはたまったものじゃない、立派な日本人だって多くいる、と頭に来たが、振り返ってふと、自分はその「立派な日本人」であるのかと考えさせられた。
 多くの外国居住者にとっての日本のイメージは、国際報道とその国を訪れる日本人によって作られる。自身の振る舞いが自国の印象を左右する材料になり得る意識は足りていただろうか。
 冒頭の説教を、「こんな若者がいれば日本は安心」と思わせられなかった自分が悪い、と成長に繋げる気概を持つことこそが「立派」への第一歩か。(酒)