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「ブラジルは群抜いて盛ん」=南米日系文学活動の調査で

ニッケイ新聞 2012年9月6日付け

 南米諸国の日系、韓国系コロニアの文学活動を研究する、法政大学国際文化学部教授で文芸評論家の川村湊さん(61、北海道)、同大大学院国際文化研究科兼任講師の守屋貴嗣さん(39、秋田)、東京外国語大学大学院総合国際学研究科の高木佳奈さん(25、福岡)が来伯し、コロニア作家の伊那宏さんの案内で先月24日に本紙を訪れた。
 文部科学省の科学研究費助成事業の対象で、3年間のプロジェクトの現在2年目。ペルー、アルゼンチン、ブラジルにおける日語、韓国語の文芸活動の調査を行う。
 川村さんは近年、日本の旧植民地下の文学についての編著書が多く、守屋さんは、既にブラジル移民を題材にした日本人作家の作品に関する論文も執筆している。高木さんは既に1年亜国に滞在し、現地の日系文学を調査した経験がある。
 川村、守屋両氏は先月6日にペルーのリマ入りし、現地の日系協会などで調査を行ったが、「資料があまりなく、活発ではないと思った」と、受けた印象を語る。
 その後、ブラジルでの現地調査のため22日にブラジル入りし、伊那さんにもインタビューを行った。守屋さんらは「ペルーとは対照的に資料が豊富。俳句などを中心に、さかんに活動が行われている」と喜び、今後の研究活動への意欲を見せた。