ニッケイ新聞 2012年9月13日付け
「日本だけの狭い世界から脱したい」と、中央大ブラジル先見隊の学生らは口々に語った。近年の若者は草食系と呼ばれ、海外にも出たがらないと度々耳にする。だから、積極的に国際人を目指す姿を頼もしいと感じた。
その内の一人が「先生の広大な発想に惹かれた」と言うのを聞き、鳥居鉱太郎准教授の影響もあるのだろうと思った。身近に居る大人が新しい世界や可能性を見せることで、若者の地平線も広がっていくからだ。
日本企業がリスクを避けて海外進出を尻込みし、中韓の勢いに押されていることを考えると、〝草食系〟なのは若者だけではないという気がする。「今どきの若者」を作るのは今どきの大人なのだ。
そろそろ「若者」世代を脱するコラム子も、ブラジル滞在という貴重な経験を最大限吸収し、下の世代を感化できるような人間になりたいものだ—と思った。(阿)