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ニッケイ新聞 2012年10月12日付け

 県連を中心として、被災3県に向け、ブラジルへの招待を提案する新たな動き。関係者の話によると「『樹海』に背中を押された」という。たしかに本紙10月6日付の『樹海』では、招待事業の実施について言及している。元からそれに近い案はあったというが、積極的に進める人がおらず、自然と放置されていたのだとか。それにしても機を逃さず、短時間で草案として具体化し、県庁に持っていける形にまとめた県連幹部の行動力には感服。
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 日系人協会の調べによると、昨年9月までに世界の日系社会のある国々からの義捐金は16億円以上に上った。最多額を誇るのはアメリカから送られた7億6千万円だが、2位はブラジルの6億であり、この2カ国でなんと全体の85%を占めた。カナダ(9千万円)、メキシコ(5600万円)、パラグアイ(3200万円)、アルゼンチン(2500万円)、オーストラリア(2100万円)、ペルー(2千万円)、ボリビア(600万円)と続くが、残念ながら、どこにどう使われたかは不明。もちろん日本との絆は金額ではないが、今回の応援ツアーのように「顔が見える形で」応援できるのは喜ばしいことのようだ。
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 「レジストロ地方入植百周年」を迎える2013年。記念事業の準備が地域各地で着々と進んでいるが、その中の一つ、セッテ・バーラス文協会館の落成(8月1日付詳報)が11月17日に行われることに決まった。来月1、2日にあるレジストロ灯篭流しの案内に訪れた山村敏明、金子国栄両氏よると、落成式は午前10時から開始で、約300人が出席する予定とか。同文協会長の遠藤寅重さんが日々汗を流して完成させた新会館。どんな姿でお目見えするのだろうか。