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サンパウロ市のライバルはイズミル=2020年万博の開催地争い

ニッケイ新聞 2012年11月24日付け

 2020年の万国博覧会開催を狙うサンパウロ市にとって、最大のライバルはトルコのイズミルになりそうだと、23日付フォーリャ紙が報じている。
 万国博覧会はサッカーのワールドカップや五輪と並び、経済効果と都市化の効果の大きな世界的なイベントとして注目されており、19世紀の後半から150年の歴史を誇っている。
 開催は5年毎で、「20年にはラ米初の万博を」と立候補したサンパウロ市は、イズミル、アユタヤ(タイ)、ドバイ(アラブ首長国連邦)、エカテリンブルグ(ロシア)という他の四つの候補と競わなければならない。
 候補5都市の代表を集めたプレゼンテーションは22日にパリで行なわれ、サンパウロ市からもジルベルト・カサビ市長やフェルナンド・ハダジ次期市長らが代表団を組んで参加した。
 各市の持ち時間は20分で、20年の万博に向けた企画をアピールしたが、最も好評だったのはイズミルだった。かつて東ローマ帝国の主要港湾都市として栄えたイズミルは「より良き世界への新たな航路」と題し、世界から多くの人が療養に訪れる温泉がある世界的な健康都市であると訴えた。イズミルは2015年の万博にも立候補し、イタリアのミラノと開催地を巡って争った。
 一方、サンパウロ市は「多様性の力、成長のための協調」と題し、北東部ピリトゥーバに建設予定の世界最大規模の500ヘクタールのコンベンション・センターを映し、人種の多様性をアピールするために、金髪の日系の少女がしゃべる姿などを映し出した。
 カサビ市長はイズミルへの好反応を目の当たりにした後も、「サンパウロ市は引き続いて有力都市のままだ」との見解を示した。
 20年の万博開催地は2013年末に決まる。