ニッケイ新聞 2012年11月27日付け
23日、サッカーブラジル代表(セレソン)のマノ・メネゼス監督が解任通達を受けた。新監督は13年1月に発表の見込みだ。24日付伯字紙が報じている。
解任は23日、サンパウロ・サッカー連盟(FPF)での会議の後、セレソン・ディレクターのアンドレ・サンチェス氏によってマノ氏に直々に通達された。サンチェス氏は「解任は私の本意ではなかったが、解任を求める声が上回った結果だ」との見解を示した。マノ氏はサンチェス氏がコリンチャンス会長時代の監督だった。
関係者の話によると、解任を望んだのはブラジル・サッカー連盟(CBF)のジョゼ・マリン会長とマルコ・ポロ・デル・ネロ副会長で、リカルド・テイシェイラ前会長時代(2010年)に選ばれたマノ氏ではなく、自分たちでセレソンの監督を選びたい意向があったと言われている。
2010年のワールドカップ終了後に就任したマノ監督は、これまで40試合で27勝6敗7分。決して悪い数字ではなかったが、11年のコッパ・アメリカは準々決勝で敗退、12年のロンドン五輪も準優勝に終わったことで、その手腕に不満を抱える国民も少なくなかった。今回の解任も、前日の22日にアルゼンチンとのスーペルクラシコの2戦目に敗れ、PKで辛くも勝利した直後の発表だった。94年W杯優勝の主力選手ロマーリオもマノ監督解任をツィッターで大喜びした人物のひとりだ。
CBFは新監督の発表を13年1月に行なう意向というが、巷ではすでに多くの候補の名前があがっている。有力視されているのは、02年W杯の優勝監督のフェリポン氏、10年のW杯後に1度監督の要請が来ていたサントスFC監督のムリシー氏、今年のリベルタドーレス杯を制したコリンチャンス監督のチテ氏の3人。フェリポン氏は現在監督業に就いていないが、2部落ちしたパルメイラスの監督を9月に解任されている。チテ氏に関してはコリンチャンスが監督継続を強く望んでいるとされている。
だが、ブラジルサッカー・ファンの間でこの3氏以上に待望論が強いのが、スペインのバルセロナFCを今年5月まで率いていたペップ・グアルディオーラ氏だ。同氏はバルセロナFCを09年、11年の2度世界一のクラブに導き、現在、世界最高の監督との呼び声も高い。仮に同氏がブラジルセレソンの監督を引き受ければ、ブラジルにとって初の外国人監督誕生ということになる。