ニッケイ新聞 2012年11月27日付け
将来の農業リーダー育成を目的に実施される「兵庫県若手地域農業リーダー海外派遣団」が3日に来伯、兵庫県人会(尾西貞夫会長)が14日、サンパウロ市レストラン「誠」で歓迎会を実施した。
県内の農業高校・大学校の学生や農業分野で活躍中の後継者を対象に毎年実施されている。今年で34回目。今回は5校から10人の大学・高校生らおよび、三好昭宏団長、伊林淳弥副団長が訪伯した。
一行はバストスの養鶏場やマリンガのコカマール農協などを見学し当地の先進的農業を学び、クリチーバ日伯援護協会が運営する日本語学校の生徒との交流や、日系人宅へのホームステイなどを通し人々との親睦を図った。また、今年はアプカラナ市の農業学校への訪問を3日間に延長したことで、同校での実習・交流が更に充実したものとなった。
三好団長(54、兵庫)は「皆さんに支えられていい研修が出来た」と県人会の支援に感謝を述べ、尾西会長も「経験を活かしてほしい」と生徒らを激励した。
乾杯、食事の後、生徒一人ひとりが「毎日カルチャーショックだった」「ブラジルと日本の牛肉の違いに衝撃を受けた」など、自己紹介や感想を発表していた。
本紙の取材に対し、兵庫県立農業大学校の眞矢未来さん(19、兵庫)は「言葉が通じない海外の人と接するには、もっと積極的にならないと駄目だと思った」、同校の山本明日美さん(19、兵庫)は「大規模だけど、細かい所まで機械で管理されていてびっくりした」などと話した。それぞれが農業分野に限らず、様々な側面における文化的差異を肌で感じた様子だった。
一行は15日にサンパウロ市を出発、17日に帰国した。