ニッケイ新聞 2012年11月30日付け
29日、ブラジルサッカー代表(セレソン)の新監督は〃フェリポン〃ことルイス・フェリペ・スコラーリと発表された。新任のセレソン・コーディネーターはカルロス・アルベルト・パレイラで、W杯を制した監督がコンビを組む。29日付伯字紙が報じている。
フェリポンは02年W杯優勝監督で、95年にグレミオ、99年はパルメイラスでリベルタドーレス杯制覇、全国選手権も96年にグレミオで制覇など、ファンへの知名度は抜群で、後任に推す声も多かった。セレソン監督就任は10年3カ月ぶりだ。
また、マノ前監督解任に伴い辞意を表明したセレソン・ディレクター、アンドレ・サンチェスの後任はおかず、94年のW杯優勝監督のパレイラをセレソン・コーディネーターに任命。パレイラは94、06年のブラジルセレソンなど、過去6大会に5カ国の代表監督として参加したW杯通だ。
両氏は30日午前10時30分に、ブラジル・サッカー連盟(CBF)のマリン会長らと共に記者会見。新監督は「セレソンに戻れて光栄だ。パレイラと組んで戦うのも名誉なこと」と語った。当初1月とされた新監督発表の前倒しは、12月1日のコンフェデレーションズ杯抽選時に開催国であるブラジルの監督不在という状況を避けるようにとの国際サッカー連盟(FIFA)からの要請と、他の監督の進路を定めるためとされている。
フェリポン就任への反応は様々で、70年W杯主将のカルロス・アルベルトが「パルメイラスを2部降格させた後なのに」と難色を示す一方、94年W杯主力選手のロマーリオは絶賛した。過去に選手、監督として4度W杯で優勝したザガロは「マノが土台を築いた後だからフェリポンは楽だろう」と分析した。
また、29日付アゴラ紙は、フェリポン就任によりセレソンはパス主体からドリブル主体に変わるだろうと分析した。