ニッケイ新聞 2012年12月4日付け
サンパウロ市南部に建設予定のモノレール式の地下鉄17号線のコンゴーニャス空港駅が、空港から100メートルのところに建設されることになったと3日付エスタード紙が報じている。
地下鉄17号線は、地下鉄1号線下りの終点である南部のジャバクアラ駅から、南西部に位置するモルンビー・スタジアムを結ぶ線として建設されるが、サンパウロ州政府とブラジル空港インフラ業務公社(Infraero)によると、当初はコンゴーニャス空港の地下に造る予定だったコンゴーニャス空港駅は、空港から100メートルのラファエル・イオーリオ通りで、ワシントン・ルイス大通りとの交差点の近くに建設される。
同駅と空港はトンネルで結ばれ、荷物預かり所前の出入り口でチャーターバス発着所やタクシー乗り場のある階から、ワシントン・ルイス大通り下り車線と空港を結ぶパウロ・アウトラン・トンネルの下を通る形となる予定だという。同駅は当初、同空港の真下に建設され、空港のロビーから直接アクセスできる予定だったが、その計画が変更された。
トンネル内には、地下鉄2号線コンソラソン駅と4号線パウリスタ駅間のようにベルトコンベーアーが設置される予定で、2号線と4号線の間(40メートル)の倍以上の長さになる。新駅建設のためには、ラファエル・イオーリオ通りにある消防署を移転させる必要がある。
地下鉄17号線は、コンゴーニャス空港からモルンビーを結ぶモノレール線として2009年から建設を開始し、14年のW杯前に第1段階が完成するはずだったが、モルンビー地区の住民の反対運動で8カ月の建築差し押さえなども起きて、今年3月に着工したばかり。早くても2014年6月のW杯後にしか開通できないという。