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ブラジルの鶏肉日本のマックへ=中国製品の輸入停止を受け

 中国産鶏肉の期限切れ問題で、日本マクドナルドが29日、ブラジルからの鶏肉輸入を検討中と発表したと同日付G1サイトなどが報じた。
 日本マクドナルドは昨年、8種の商品に使う鶏肉輸入量4万5千トンの内10%を上海福喜食品から購入。30%は他の中国メーカー2社、残り60%はタイの業者から調達していた。
 ところが、上海福喜食品が賞味期限切れの肉を販売していた事が判明して消費者の不安が一気に膨らみ、25日に中国産鶏肉の購入を全面的に中止し、残っている在庫も販売網には乗せないと発表。鶏肉輸入はタイに一本化すると発表した。
 しかし、サラ・カサノバ社長は29日、一国のみに依存するとメニューの供給が追いつかなくなる可能性があるとして、ブラジルからも輸入を行う事を検討していると発表。日本国内の同社店舗は3千軒以上に上る。
 中国産の鶏肉は、期限切れ問題以前にも抗生物質や成長ホルモンを大量に使って飼育している事への懸念が囁かれていたが、ブラジルでは成長ホルモンの使用が禁止されている。また、抗生物質などの使用は、国連食糧農業機関(FAO)が定めるコーデックス食品規格を厳守している。
 ブラジル産の鶏肉は日本の鶏肉消費の約90%を占めるが、外食産業などが要求する目的別にカットした肉の供給は中国やタイにおされ気味だった。最近は食肉会社の統合合併が進み、カット肉の供給にも力を入れている。