カーニバルに関わる職人やプロデューサー、ジャーナリスト、公的機関代表者らなどが集まる展示・ビジネス見本市「カルナバリア・サンバコン」と、今後のカーニバルのあり方を話し合うディベートや座談会などがある「第1回Encontro Nacional de Samba」が、リオ市中心部の南アメリカコンベンションセンターで1、2日両日に行われ、国内各州から50業者が参加している。
見本市は1日2千人が訪れると見込まれる。02015年のカーニバルはまだ半年後だが、1年に一度の世界的な祭典に向け、エスコーラ・デ・サンバ(サンバチーム)の準備は既に本格化している。カーニバルで表舞台に立つのはチームの踊り手や有名人ばかりだが、豪奢で芸術性の高い山車や衣装の作り手達は、回を追うごとに職人としての腕を磨いている。
16年にわたりカーニバル業界で働く女性の職業訓練を行ってきたブラジル女性企業家協会(Amebras)のセリア・ドミンゲス会長は、「刺繍、オーダーメイド技術、絵、裁縫、鍛冶、装飾、舞台装置―カーニバルに関わる職人は全ての分野で熟練化してきている。さらに需要に応えるために、各分野の職人がもっと必要」と説明する。
造形作家のレオナルド・レオネルさんとペドロンさんは12年前に共同でアトリエを立ち上げ、現在はスペシャル・グループ5チームのメストレ・サーラ、ポルタ・バンデイラ(旗持ち)と呼ばれる中心的な男女の衣装作りを請け負っている。
「(カーニバルは)今はアマチュアではなくプロの世界。エスコーラは規模を拡大して質を上げてきている。それに僕たち職人も応えなくてはならない。作るものの質がいいのはもちろんだが、より熟練していて期限内に納めること。それこそがカーニバルが今必要としていること」と話す。
さらに、山車の制作に使用された発泡スチロールは捨てずに次回の制作に再利用できる可能性があり、カーニバル後に使用素材の回収を行う計画も始まっているという。
なお、見本市ではサンバ奏者らが行列を作っておなじみの曲を演奏するなど、両日で七つのショーが行われる。(1日付G1サイトより)