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PB社CPI=幹部への質問事前に出回る=社内では対策会議も実施=上院は連警に調査を依頼=大統領府による陰謀説浮上

 ペトロブラス社(以下PB)によるパサデナ製油所買収問題に対する上院の議会調査委員会(CPI)で、委員会に召喚された同公社幹部への質問事項が事前に流れていたと報道されていたが、その件に連邦政府や労働者党(PT)が関与している疑惑が生じている。6日付伯字紙が報じている。

 ヴェージャ誌は最新号で、PBのグラッサ・フォステル総裁が、CPIが質問する予定だった事柄のリストを事前に受け取っていたと報道した。グラッサ総裁は、CPIが調査対象とする2006~10年の米国パサデナ製油所の不当高額買収が起きた際の理事の一人でもある。
 PBは「CPIの予定表と共に質問票が混ざっていた」との見解を示していた。だが、ヴェージャ誌は、PB職員がCPIでの召還者への質問とそれに対する受け答えに関する会議を行なっていたとも報じている。さらに5日付エスタード紙は、この会議がグラッサ総裁の事務室で行なわれていたと報じている。
 こうした報道を受け、ヴィタル・ド・レゴCPI委員長とレナン・カリェイロス上院議長(共に民主運動党・PMDB)は5日、連邦警察にCPIの構成員がPBとの間で質問と受け答えの調整を行なった疑惑に関する調査を依頼した。レナン議長はこの件に関する「事実関係を明らかにしたい」と語ったが、CPIの審議の差し止めは否定した。またレゴ委員長はこの件に関し「労働者党(PT)の関与はないとの確信を持っている」とした。
 だが、6日付フォーリャ紙によると、この調整を行なったのは、大統領府政局調整局長官のリカルド・ベルゾイーニ氏(PT)の補佐役で同調政局のナンバー2であるルイス・アゼヴェド氏だという。同氏は、上院CPIがパサデナ買収問題でジウマ大統領や現PB理事らの責任を問うことをさけるために連邦政府から任命され、CPIで行なわれる質問、投票にかける議題、証言者の選定、CPIを構成する上院議員の仕事の内容などを決めている。
 連邦政府はベルゾイーニ氏のもう一人の部下であるパウロ・アルジェンタ氏にも、CPIが勝手に暴走したり、ジウマ大統領や連邦政府に危害を及ぼしたりしないよう、コントロールする役目を与えているという。
 アゼヴェド氏らはPT上院議員の秘書たちやPBブラジリア支部長のジョゼ・エドゥアルド・バロッカス氏とも討議を行ない、CPIで調査した内容の報告書の承認のあり方について話し合っている。アゼヴェド氏らは、PBや政府に害をもたらしかねない内容の報告に関しては、CPIでの投票を行なわないよう依頼している。
 アゼヴェド氏とアルジェンタ氏はCPI報告官のジョゼ・ピメンテル氏(PT)が行なう予定の質問を事前に入手しており、連邦政府とPTが共有している質問は100問を超えるという。ピメンテル氏はグラッサ総裁やセルジオ・ガブリエリ元総裁、ネストル・セルヴェロー元国際部長にも質問票を渡した疑いが持たれている。