「R10」。これは、ブラジル・サッカー界が生んだ名選手のひとり、ロナウジーニョがスペインのバルセロナ時代につけられたニックネームだが、その「ロナウジーニョの10番」は今年もアトレチコ・ミネイロで活動することが9日、正式に決まった。
ヨーロッパのリーグで衰えが指摘され、2011年からはブラジルに戻ってプレーしていたロナウジーニョは、2012年から在籍のアトレチコ・ミネイロで復活し、13年にはリベルタドーレス杯での優勝に貢献し南米一のタイトルを手に入れた。また、ウルグアイの新聞エル・パイスが選出する「南米最優秀選手」にもネイマールを抑えて選出された。
ロナウジーニョはミネイロを気にいっていると言われ、14年も同チームでプレーするものと見られていた。だが、13年の年末、トルコの新聞が「ロナウジーニョは(同国の)ベシュクタスと契約へ」との報道を行なった。ブラジル国内では大きく報道されなかったが、国外では日本なども含め、サッカー・メディアで大きく報道されていた。それに関し、ロナウジーニョもミネイロも沈黙を保っていた。
だが9日、ミネイロの会長アレッシャンドレ・カリル氏は自身のツィッターで「応援団はうるさい奴らだ。でも、あいつはその応援団にこそ愛されている。更新したよ」と書いて、ロナウジーニョと契約更新を交したことを明らかにした。
カリル会長はロナウジーニョの実兄で代理人のアシス氏と9日に会談を行なったが、契約はすぐにまとまったという。アシス氏も今回の騒動に関して「あんたたち(マスコミ)が望むようなドラマは起こらなかった。いつも通り、話は早かった」と語り、今回の騒動はマスコミが作ったもので、ミネイロとロナウジーニョの関係が良好であることを強調した。
これでロナウジーニョは14年いっぱいまで契約が更新された。ロナウジーニョの14年の目下の課題はミネイロのリベルタドーレス杯2連覇だが、その活躍いかんによってはW杯への8年ぶりの復帰も夢ではなくなるかもしれない。(9日付G1サイトより)
「R10」は今年もミネイロに=ロナウジーニョが契約更新
ニッケイ新聞 2014年1月10日