ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
リオ=電気機関車の導入100年=コルコヴァードの丘の歴史
ニッケイ新聞 2011年1月6日付け
コルコヴァードの丘のキリスト像建設を遡ること二昔、ドン・ペドロ一世の命令で、丘に巡らされたコルコヴァード鉄道の蒸気機関車が、国内初の電気機関車の鉄道に作り変えられたことはブラジルの重要な歴史。1910年6月の電気機関車導入から昨年で100周年を迎えたと5日付エスタード紙が紹介した。
最初の年の乗客は4万7919人。利用者は都市の景観だけでなく、森林の中の景色を楽しんでいたという。100周年を記念し、歴史を伝える83枚の写真などを収めた記念誌も出版され、歴史学者レイラ・ロボ・デ・メンドンサさんは「その時代、電気機関車の導入は大胆な発想だった」と説明している。
32キロメートルにわたる鉄道の最初の線路はドン・ペドロ一世の命令で建設が始まったもので、19世紀末にドン・ペドロ二世の出席で開通式が行われていた。観光目的で作られたラテンアメリカで最初のこの鉄道は、収益の出た歴史上珍しい鉄道でもある。電気機関車の導入は、1931年建立のキリスト像設置に不可欠なものだったとも語り次がれている。