ニッケイ新聞 2011年1月12日付け
PSDB(社会民主党)のジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事は、サンパウロの公共交通機関の拡張計画を持続する意向を表明していたが、前任のジョゼ・セーラ氏が2014年までにと計画していた大部分は完成不能と、10日付フォーリャ紙が報じた。
同紙によると、セーラ政権立案の地下鉄4線の拡張計画は大幅に遅れており、14年のワールドカップまでに完成と見られているのは、ルス〜ヴィラ・ソーニャ間の4号線(黄)のみ。拡張の一環として立案中だったモノレール路線三つも、W杯前に実現するのは二つと見られている。
地下鉄4号線は、ファリア・リマ駅とパウリスタ駅開業から7カ月以上経った今も第一段階で、ブンタンタン、ピニェイロス、レプブリカ、ルスの4駅が今年中に開業予定。第2段階5駅は14年までに開業の予定だ。
2007年に提案された地下鉄拡張計画では、2010年末までに、路線を61・3キロメートルから80キロメートルに増やす予定だったが、今現在、45・9%しか現実化されていない。
拡張工事が最も進んだのは、アウト・ド・イピランガ、サコマン、タマンドゥアテイ、ヴィラ・プルデンテの4駅開業の2号線(緑)。4号線でも既に20キロメートルの路線が敷かれた。
新任のジュランジール・フェルナンデス都市交通局官は、連邦政府の高速鉄道計画への〃無条件の支援〃を表明する一方、州政府は、高速鉄道を補足するサンジョゼ・ドス・カンポス〜サンパウロ市、カンピーナス〜サンパウロ市、ならびにソロカバ〜サンパウロ市、サントス〜サンパウロ市の4線を軸とする地域列車復活構想を暖めているという。