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財政収支目標達成のため=PAC投資を経費から除外
ニッケイ新聞 2011年1月28日付け
2010年度の基礎的財政収支黒字を国内総生産(GDP)の3・1%にという目標を達成するため、経済活性化計画(PAC)の投資コストを経費から除外する意向だと、25日付エスタード紙が報じた。同紙によると、除外されるPAC投資は110億レアル(GDPの0・3%)に達する見込みだ。
基礎的財政収支(元利払い以外の支出と公債発行などを除いた収入との差)には、中央政府(国庫、社会保険、中央銀行)分に、州や市町村分が含まれる。従来の目標値はGDPの3・4%だったが、昨年末、公社分を除き3・1%との目標が設定された。
ブラジルでは、財政政策上、公共部門で基礎的財政収支の目標が達成できなかった場合、経済活性化計画の投じた費用を政府支出から除外することが認められており、目標を達成できたと仮定することができる。この方策により、経済活性化計画関連経費約110億レアルを総支出から省けば、2010年の目標達成はより容易になる。
この方策は国のための投資を予定税債なしで優先的に引き出すために採用されたもので、PAC関連投資は費用として計上されていても、基礎的財政収支の計算上、控除することができる。
ギド・マンテガ財務大臣は同方策適用の理由について、昨年のGDP拡大に伴い、黒字目標額が20億レアル引き上げられた上、州や市町村を通じた収入が予想を下回ったためと述べている。
税務の最終データは現在集計中で、31日に発表される予定。24日付エスタード紙は、2011年にGDPの3・1%の黒字という目標を達成するには、ジウマ政権は約600億レアルの節約が必要とも報じている。