ニッケイ新聞 2011年2月4日付け
1日付伯字紙が、マット・グロッソ・ド・スウ州内パンタナウのネグロ川で魚の大量死が起き、同州環境科学研究所(Imasul)などが原因を調査中だと報じた。
州都カンポ・グランデから約130キロメートルのアキダウアナ地域で、様々な種類、何千匹もの魚の死骸が見つかったもので、魚の繁殖地として重要なネグロ川での数トンにも及ぶ魚の大量死に、同州政府は、「唯一認められている釣りは獲った後放流するキャッチアンドリリースで、川は漁業資源の宝庫として保護されている」との声明を発表した。
Imasulによると、20日位前に近辺で焼払いが行われた事が確認されており、その後の雨で大量に流れ込んだ灰が、有機物の蓄積によって水中の酸素がなくなる〃デクァダ〃と呼ばれる現象を引き起こした可能性があるという。
一方、魚の大量死はサンパウロ州モンガグアの海岸でも起きており、1月26、27日付伯字紙は10トンもの魚の死骸を回収したと報じている。
地元の漁師たちは、死骸は23日夜から24日朝方に浜辺に打ち上げられたと証言している。
死因はまだ不明だが、海洋学者のフェルナンド・ゴンサウヴィス氏は、解禁前のエビ漁船による不法投棄の可能性と共に気象変化が原因である可能性も指摘。調査員を派遣した州環境局は、死んだ魚の多くは小型のものであったため、底引き網漁を行う漁船が捨てたものではないかと考えている。
サンパウロ州環境浄化技術公社によれば、モンガグアの6海岸中3海岸からは、大腸菌などが高濃度で検出されており、海水浴には不適切と判断された。